平安光雲作
大鎧
吉徳作
飛龍之兜

収納式 兜飾り
徳川家康

  端午の節句は奈良時代から行われてきたといわれています。
「菖蒲」を飾り、無病息災を祈願した節会が開かれました。
菖蒲には特別な力があり、菖蒲を目印として神をお迎えしたのが
菖蒲飾りの起源です。
鎌倉時代ごろから「菖蒲」が「尚武」と同じ読みであること、
また菖蒲の葉が剣を形を連想させることなどから、
端午は男の子の節句とされ、成長を祝い健康を祈るようになりました。
この頃から、外に旗幟や鯉幟を、座敷には武具を飾るようになりました。
江戸時代に入り、庶民の間にも広く伝わり、武者絵幟など
バリエーションに富んだものが立てられました。
出世も願う気持ちから甲冑を身に着けた、金太郎、桃太郎などの人形飾りも広がっていきました。
古来より連綿と受け継がれてきた伝統が、今日の「端午の節句」です。
 
 ◆大鎧(おおよろい)
馬上で弓を射る騎射戦が主流であった平安?鎌倉時代には、騎乗の上級武士が着用しました。室町時代ごろには「式の鎧」、「式正の鎧」(しきしょうのよろい)、江戸時代には本式の鎧と呼ばれていました。
南北朝時代頃に集団戦・接近徒歩戦が盛んになると胴丸・腹巻が多く用いられるようになり、大鎧は実戦から次第に姿が消えていきました。
その後は武将の権威・格式を表す存在となり、戦乱のなくなった江戸時代には復古調の鎧として大名家などで象徴的に用いられました。
 ◆胴丸鎧(どうまるよろい)
下半身を防護する草(くさずり)が8枚に分かれ(大鎧の場合は4枚)、足が動かしやすく徒歩で動くのに都合の良い作りとなっています。
両肩のあたりに杏葉(ぎょうよう)と呼ぶ小型の鉄板を垂下しました。
南北朝・室町期には、腹巻と共に鎧の主流となるが、安土桃山期には当世具足の登場により衰退・消滅する。江戸時代には再び古い時代の鎧が(おそらく装飾品として使う目的から)見直される事になったが、それら江戸時代に胴丸を模して作られた復古調の鎧は、当世具足に分類されています。
 ◆当世具足(とうせいぐそく)
「当世」とは現代風の意で、戦国時代当時の人々が、伝統的な鎧に比べ今風の新しい鎧という意味で使った言葉が形式名になっています。板札(いたざね)や蝶番(ちょうつがい)を用いるなどの工夫が凝らされました。胴丸を改良する形で発展し、ヨーロッパの甲冑等の影響も見受けられます。また実用性を追求する一方で装飾性も増しました。これは合戦規模の拡大の影響により敵味方識別の必要性や戦場での自己顕示を目的として行われたもののようです。新しい技術や素材の普及と相まってそれまでにない奇抜・華美なものが作られていました。
 ◆南蛮甲冑(なんばんかっちゅう)
安土桃山時代の当世具足の一種で、西洋から輸入された甲冑(南蛮具足)の胴に、草摺、袖等を付ける等の改造を施した鎧。
前後2枚の鉄板から成り、胴の下端が尖り、前面中央部が鋭角的に盛り上がっており鉄砲の攻撃にも強いといわれます。
織田信長、豊臣秀吉、徳川家康などの武将に愛用されたが、重量が重く高価な鎧でした。
 ◆奉納鎧(ほうのうよろい)
神社や神仏に献上する鎧の為、「面あて」「篭手」「佩楯」「脛当」「毛沓」を外した鎧。




 ◆威(おどし)
威とは?
小札を、色糸やなめし革の紐を用いて縦方向に連結することを「威す」といいます(「緒通す」がその語源とされている)。小札を繋ぎ合わせる組紐(絲)や韋(かわ)。威の色・模様・材質等により紺絲威(こんいとおどし)、匂威(においおどし)、小桜韋黄返威(こざくらがわきがえしおどし)等と呼ばれ、色彩豊かな国風の鎧が形成されました。
 
 ◆星兜(ほしのかぶと)
平安時代中期頃発生した兜の一形式。兜本体(鉢)を形成する鉄板を接ぎ留める鋲の頭を兜表面に見せたものです。
鋲の頭を星と呼ぶところから星兜の名が付きました。


 ◆筋兜(すじかぶと)
鎌倉時代後期から南北朝時代頃に発生した兜の一形式。
星兜と異なり、兜本体(鉢)を形成する鉄板を接ぎ留める鋲(星)を見せず、鉄板の縁を捩り立て接ぎ目を筋状に見せたものです。
星兜に比べて軽快・軽量かつ、製作が簡易であるため、徒歩武士の胴丸・腹巻に付く兜として用いられました。
 ◆武将兜(ぶしょうかぶと)
室町時代末期から安土桃山時代に流行しました。
動植物・器物・地形などあらゆるものをモチーフにし、当時の武士の気性を反映した奇抜なデザインが多い。
江戸時代に入ると工芸技術の向上により、更に多様な装飾性の強い武将兜が作られるようになりました。
 
 ◆ナイロン生地
一般的な色持ちの耐用年数は2~3年です。
通常、合成繊維は断面が丸くなります。色合いを出すために断面が扁平の、異形断面繊維を使ったものは、より高い光沢を発します。
 ◆ポリエステル生地
一般的な色持ちの耐用年数は5~7年です。ナイロンとは違い、日光に対する強さが高いです。
色は、ややぼんやりとした色合いになりがちですが、
異形断面繊維を使うことによって、鮮明で美しい色合いになります。
 
 
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